漢方薬の速攻性なめたらあかんで

昨日・一昨日と大雨が降った後の本日の暑さ。。。。
外気は湿邪がギガ盛り状態だ・・・・・・

本日は極貧店舗といえども湿邪に侵されたお客様が何名か見えられる・・・・
ただでさえ外気は湿気に溢れているのに、冷たい飲みものを大量に取るので体の中まで湿邪でいっぱいになり体が悲鳴をあげる。

そこに冷房などをあたるとさらに最悪の状態で湿邪に寒邪まで侵される事になる・・

⬛︎１人目のお客様
冷たいビールの飲みすぎで、朝から軟便になりとトイレの回数が多いと来店・・・・
（多分、この状態だとお腹のあたりがジクジクして気持ち悪い感じ・・と店主は推測）
ソルマックや液キャベなどを選ぼうとするが、、
自分「お客様もっと安くて効くのありますよ」
とすかさず良質の五苓散製剤を１包飲んでもらう。。。税込１００円なり・・・

五苓散は水湿内停&通陽気化する名方で沢瀉・茯苓・猪苓・白朮の４味で体の中の余分な水分を尿に導き、１味の桂皮でお腹の中から温める事により４味の利水効果をさらに高める。
よって腸内の余分な水分を尿で排出する事により、軟便を改善する事ができる。

２時間後、再び来店。。。。
あまりの即効性に驚き２０回分購入されていきました。。。

⬛︎２人目のお客様
見るからに体が重そうな感じで来店・・・・
お客様「以前、頂いた漢方薬もらえますか」
以前の漢方薬は補中益気湯だが、その時の季節は真冬で訴える症状は体がだるく食欲不振であるが、その時と今では外邪（外部環境）が違いすぎる。
店主　「前と今では季節が違うのでこちらを飲んでください」
と
藿香正気散を３回分お出しする。

飲む事３０分後ぐらいに来店して、お腹の中の膨満感が取れたとわざわざ報告に来られた。
お客様「また、明日も３回分買いにくるわ」
前回、前々回もこのような買い方でした。。。。

藿香正気散は解表化湿&理気和中する名方で、湿邪を除去する二陳湯に理気化湿の大腹皮＋厚朴、辛温解表&解表化湿の藿香＋紫蘇＋白芷、健脾和中の白朮＋生姜＋大棗、薬の作用を上に向かせる為の桔梗で構成されている。

藿香正気散は五苓散に比べ構成生薬が多いだけに複雑な働きができる。

余分な水が体の中にあるのは同じなのだが、ここに冷房&冷たい飲料が入る事により体のめっちゃ表面や胃腸のめっちゃ表面のみ冷えてる状態で、体のだるさや食欲不振が伴い軟便などの状態にええ働きをしてくれる。

上記の記載生薬達で体や胃腸のめっちゃ表面を温めながら体の余分な水を飛ばす事により、だるさや食欲不振、吐き気、膨満感、軟便を解消する。

てな感じでお客様の体の状態にフィットする方剤を飲めば、簡単な体の不快感は３０分くらいで消失する。
あまり深い理論で構成されていない大手メーカーの胃腸ドリンクより名方の漢方薬達は安くて効くのだ。

漢方薬の速攻性をなめたらあかんで・・・・・

と閉めに入ろうとするが、いつものように夕方から出勤前に将棋屋さんで働く姉さんが登場して

将棋姉さん「兄ちゃん、体がだるいしむくみがひどいねんけど、もう私死ぬんかなーーー？」と登場
自分　　　「誰にまたそんな情報聞いたん？」
将棋姉さん「肝臓、悪なったらむくんで死ぬて人から聞いたで」
自分　　　「もうええって、死なんし、絶対それ肝硬変かなんかの話やろ！！食欲あるやろ？」
将棋姉さん「めっちゃ食欲ある・・・」
いつも話が極端すぎる・・・・・この方も湿邪だ・・・・

山本 祐嗣

大阪の浪速区にあるミズホ薬店の店主。
お店にひきこもって漢方の勉強をしたり、漢方相談をしながら暮らしています。