剥脱性口唇炎のお客様

昨年の年末ぐらいから、来られている新規のお客様であるが、長年にわたり剥脱性口唇炎で悩んでいる。。。。
（唇の皮の新陳代謝が過剰になりすぎて、未熟な表皮なために常に唇の皮が剥けている状態）

うちのお店に来られた動機は肩コリで入って来られたのだが、話をしているうちに日々の排便回数の話になり、費用的に安くすむ乳酸菌製剤をオススメしたところ、排便回数は正常になり、その商品の補充の度にうちのお店に来られる。

来店される度に１時間ほどお話をしますが、やはりその人の一番の悩みは剥脱性口唇炎で、皮膚科に行ったのだが、治療法が現代の医学では難しくもっと大きな病院に行ってくれと言われたらしい。

そのお客様はうちのお店のお客様に珍しく年齢が若く稼ぎも多くないので、若者に投資という形で激安で漢方薬を提供してあげようかなと思い、本日軽く弁証論治。。。。

今回はじっくり弁証論治して方剤を決定したいため、本日は方剤を渡さなかった。。。
なぜなら、２方剤になると費用が高くなるために店主としては１方剤で完結させたいから。。。

やはり、口・唇に関係する脾と皮毛に関係する肺を重点的に考えのが定石だと考えるが、お客様の１日の排尿回数が極端に少ないのが気になる。。。腎も考慮せなあかんのでは・・・

本日は舌の状態を軽く見せて頂いたが、想像通りの白苔が多い状態⇨五臓六腑のどこかで、津液の流れが滞っている。

お客様の長年の軟便もその滞りによる症候だが、、、食欲はあるのだが、肉食をしない（ベジタリアン？）事で気虚&血虚の可能性も考えられるので、本日は軽く舌の色々な写真を見てもらい説明して、日々チェックをしてもらい次回報告してもらうようにお願いした。

自分的には幅広く攻めれる補中益気湯ベースに、祛湿作用を強化しながら祛風作用のある防風を加えて軽くジャブを打ちお客様の病状の変化を見たいところではあるが、それだけで３方剤になって費用が高騰してしまう。。。。

今回はじっくり弁証論治しながら、できるだけ不要な生薬を削り１方剤で抑えながら症状を改善してあげたい。。。

次回の舌の状態と舌の日々の経過報告を聞いた上で深く切り込もう。。。。。
（次回のチェックポイントは気虚や血虚があるかという事で舌の色の日々のアベレージや舌の周りに歯の跡があるかを確認したい）

「病機と治方」で学ばせて頂いた、病因・病位、病性、病勢の４つをしっかり基本ベースでおいた上で方剤を決定しよう。。。
 

山本 祐嗣

大阪の浪速区にあるミズホ薬店の店主。
お店にひきこもって漢方の勉強をしたり、漢方相談をしながら暮らしています。