黄帝内経素問 移精変気論篇より+平成の世に勝手に店主が付け加える
2016年04月15日
黄帝内経素問の移精変気論篇より抜粋
皇帝が聞く
「昔の病の治療は巫女さんやまじない師が術を施すだけで治ったと聞く。なんで、今の病は薬を飲ましたり、針や灸をすえても治らんのじゃ?」
岐伯が答える
「昔の人々は、生活がシンプルで漁や狩りを努めとし、毎日自然と親しみ、寒い日には体を動かし寒冷をしのぎ、暑い日には涼しい場所で涼しみながら過ごしていました。
そして、妬みや恨み、人を羨むようなことがなく、出生に奔走するような気苦労はないので平穏にくらしていましたので、精神が乱れるようなことがなく病の原因が深く侵入することはなかったのです。
なので薬物や針や灸などは必要なく、病が発生した時は巫女さんやまじない師が病人に対して病が治ると信じこませるだけで治ってしまったのです。
皇帝、人の持つ信念のみで軽い病は治せるのですよ。
しかし、現代の人々は異なり欲のために心を患い、その欲のために要らぬ労働をし、また四季の気候の変化にも順応することができず、病の原因ができるのです。そしてその病は、そのようにして弱った人々の体の奥まで侵入して、軽い病のはずが重い病になり死に至るのです。そのような病人はさすがにまじないのような方法では治せないですよ皇帝」
と砕けた感じで記載したが、私はこの文面が大好きなのである。
そして私はさらに2,000年以上も経過した後に勝手に付け加える。。
昔の私
「なぜ昔の人は葛根湯や越婢加朮湯、当帰芍薬散、八味地黄丸で病が治ったのに今の人は銀翹散や弓帰調血飲第一加減、独活寄生丸、知柏地黄丸でも治らないのじゃ?」
今の私
「昔の人はそれなりに欲を持ち、妬みや恨み、出世のために奔走して体を傷めつけたが、先人の作った偉大な処方や鍼灸で体の歪んだバランスを立て治すことでき、また再び出世のために奔走することができ酒を呑んだり女を買ったりして楽しむことができたのですよ。
しかし、現代の人の飲み水は汚れ、変な油を食べ、不自然な食物を食べ、さらには四季の変化だけでも厳しいのに、原子力発電所なるものを立て、管理不足のために放射能という猛毒なものまで撒き散らしてしまった。
だから、昔の偉人が作った単剤の方剤のみでは病を完治させることはできないのですよ」
昔の私
「よくわかった。。大変な問題ですね。。。」
大阪の浪速区にあるミズホ薬店の店主。
お店にひきこもって漢方の勉強をしたり、漢方相談をしながら暮らしています。