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大黄0.33gの威力

2016年07月29日

 最近のお客様で冷房の風に極端に弱く、下半身の冷えを訴える方の治療をしているが、大黄僅か0.33gの威力を思い知った。

いつも通り長々と問診をしたが、その方が訴える自覚症状からは、脾陽虚や脾気虚はない。
舌診をしてみると、乾燥した黄苔が舌全体を覆っており、舌質の状態は確認できない。
まずは、黄苔の原因である、湿熱の除去して舌質の状態を確認する事にして、慎重に茵蔯蒿湯(大黄の配合量が少ないもの)と猪苓湯を一日2回で服用してもらう事にした。
(冷房の風に弱い割には、冬の寒さではあまり冷えないのと、自分では下半身が冷えてる自覚がある割りには、 触ってみると冷えはないこと、皮膚に出来物ができやすいという事から表固不固と判断して、実衛固表の方剤も一緒に飲んでもらっている。)
 
服用する事2日後、舌全体に広がっていた黄苔は消滅すると、舌質が現れ、舌尖部の茸状乳頭は充血して赤みがあるものの、基本ベースは淡白舌を呈す。。

問診では確認できなかったものの、この方のベースには脾か腎陽虚があるんじゃないかなと思っていたら、昨日の閉店前に連絡があり、久しぶりに下痢をしたらしい。。。。

なるほどねー・・・ 
慢性的な脾か腎陽虚がある場合には、僅か0.33gの大黄でも冷えを助長して、水様便になってしまうのか・・・・・

恐るべし、将軍と言われている大黄の威力・・・

寒熱夾雑しているとは言え、やはり寒熱の弁証には細心の注意を払わなければならない事を知った一件であった。。。