結局何も出せない
2017年01月06日
本日も脳をフル回転させて疲労困憊状態の閉店前にお客様来店・・・・
(いらっしゃい・・・)
「風邪引いたみたいやけど、薬なんかない?ちなみに薬を結構飲んでるのでお薬手帳を持ってきた。。」
まずは色々と症状を聞いて舌を見ると明らかに風寒邪が原因ぽいのであるが、お薬手帳を見ると、消炎鎮痛剤も入っているし、抗ヒスタミン薬も入っている。
おまけに、牛車腎気丸まで。。。
ああー。もっと真剣に聞かな、やばいやつ。。。。
さらに綿密に問診をすると、明らかに表証はなく、目眩と少しの頭部の熱感、食欲はなし、大量のさらさらした透明な鼻水が出て、今日1日でティッシュの1箱を使ってしまったそうだ。。。
問診している間にも、鼻水をかんでいる。。。
念のために脈診すると、沈脈で弱い。。。
多分、麻黄附子細辛湯や。。。。
「お客さん牛車腎気丸はいつから飲んでますか?」
「この店の前の人(当店の前の店主)に勧められて飲んでいたら、医者に話したら内で出すよと言われてから、ずっと出してもらっているからもう何年も続けて飲んでいるよ。。。」
ちなみにこの方は福祉を受けているので医療費は無料である。。。
そしてこの店の前の店主と私はとても義理固い関係で繋がっているので、その事を聞いた時点で複雑な感情が芽生える。。。
特に、現在は重篤な症状ではないので、今回はこの不義理な選択の結果として牛車腎気丸も医者の指示通りに飲むと仮定して考える。
麻黄附子細辛湯と牛車腎気丸。。。
桂皮が邪魔やし附子が被る。。。。
結局、何も出せない。。。
熱を測ってもうらうと昼間に測った時より下がっていたので、今日は早く寝て明日に酷くなっていたら、またお店にきてくださいと伝える。。。
明日、もし酷くなって来店したら、一時的に牛車腎気丸の内服と止めるように指示して麻黄附子細辛湯を出そう。。。
医療に携わるものとしては最低な行為であるが、前の店主の立たされた過酷な状況を知っているだけに何も出せなかったのである。。。

大阪の浪速区にあるミズホ薬店の店主。
お店にひきこもって漢方の勉強をしたり、漢方相談をしながら暮らしています。