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過敏性大腸炎に漢方薬?

2016年06月14日

心臓の疾患の手術の為に入院していた常連さんが、4日前に退院してきた。

何やら物凄く弱っている状態なで、1ヶ月ぐらい下痢が止まらないので困っているという。
詳しく話を聞くと・・・・
日に10回以上の水様便で、食欲不振で脱力感で足腰軟酸、口唇の渇きが酷い、咳なし、腹部の脹なし等・・・
舌の状態を見せてもらうと・・・・・・

過敏性大腸炎に漢方薬?

舌質⇒嫩・薄紅・渇・裂紋、舌苔⇒黄乾燥

舌苔の状態から気分に熱がある事は確かだが、舌質は嫩・薄紅で裂紋も入っているので気陰両虚も伴っていそうである。。
気陰両虚の原因が3日かがりの大きな手術後なのか、長期間続く下痢により津液の急激な減少から起こったのかわからないが、この状態で石膏や知母を大量に入れるのは少し危険そうである。。

そこで出した処方は⇒何も出さない。。。

長期的に下痢が続き、体重も減少していたが、私は総合的には、すぐには死なないと判断したので、生薬を使わずに外邪(外的要因)をまず排除する生活を送ってもらう事にした。

外的要因は食事を3食摂る事で、手術後の入院期間中に神経を使うわりには運動もほどんとしない状態で3食キッチリ出される。
その常連さんは、かなり神経質な性格なので、食べる事がプレッシャーになり食事は残すが、胃の限界まで食べていた。
そんな生活を続けていると、当然脾胃系統もどんどん虚していき、当然下痢にもなる。
そして、下痢が続くほど、体重が減るので食べなければいけない気がする。
無理やり食べれば下痢が酷くなる。そしてどんどん焦り、胆気が欝し火になり三焦に熱が発生しあちこち、飛び火する。。肝は筋膜を主るので腸管運動は激しくなる。。
まさに、食べなければいけないプレッシャーから始まる負の連鎖反応ですわーー。。

常連さんに食欲がでるまで、絶対に何も食べない事と水分を摂る時は極端に冷たい状態や暑い状態は控え、飲む時も超ゆっくり飲んでください。。ほんまに死にかけていたらこのような事は言わないが、この人は死なない自信がある。。

案の定、2日後来店され、食欲が出てきたので冷やし中華を食べてきたのだと報告にきた。しかし、生物や冷たい状態のもの食べたことに私はコンコンと嫌味を言う。。
その人は気力が回復してきたのか、大きな声で医者の悪口を言い始めたので、私は気分が悪くなってきたので、話を切り替え食事の注意だけ伝え帰ってもらう。

また、その翌日来店されたので、食事の内容を聞くと、冷麺を食べたその夜も定食を食べ、次の朝は朝食を食べ、1ヶ月ぶりに形のある便が出たそうだ。そして、昼にうどんを食べてから来店した事を聞いたので、私は胃気が戻ってきた事を確認した。
(舌の状態も潤いが増し、黄苔も少し縮小していた)
また、その人から医者の悪口を延々と聞かされそうになったので、私は明らかに気分の悪そう顔して帰らした。。。
(極貧店舗経営者で、ほとんど儲からない人の悪口を聞ける程、私の心は寛容ではないのである・・・・そして患者が医者の陰口を言う事が何よりも嫌いである。。本人に言うか、病院に行かなければ良い)
その人はあと一週間もすれば、治るであろう。ただし、食べ過ぎなければの話だが。。。

結局、この人は食べるという自らの意思が病機の本であった。。。。。

(多分、明日か明後日には、またこの方は愚痴を言いに来るのだろうな。そう考えると憂鬱になる店主でした。。。。。)