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炮附子と加工附子について

2016年11月17日

3ヶ月前頃であるが、火神派の勉強をしている時に附子について私なりに考察した事があった。
(これも私の好きなこじつけ理論なのであるが)

本日に取引先の漢方メーカーさんが来られ、新しく麻黄附子細心湯を発売されたので炮附子と加工附子の話になった。
その方は年老いておられるので、漢方薬局で働いている方の情報をたくさん持っている。

私はこの業界では年は若い方なので、初老のメーカーさんは親切に教えてくれるつもりで接するが、、誰かが言っていたからそうである的な根拠のない話を私は全く信じない。。。。。

初老のメーカーさん曰く
炮附子の方が身体を温める作用が強く、加工附子が痛みによく効くと有名な先生が言っていたよ。
と親切に子供に教えるように話してきた。

私は有名な先生であろうが、中医学的な理屈が通らない事には全然信用しないのである。

附子の問題も私の中では仮説を立てているので、その方に逆に教えを説く。

あくまでも私の仮説やけど、、、
有名な先生がおっしゃろうが、優秀に減毒された附子の加工附子には、毒がないもしくは炮附子に比べ毒が少ないという事であるから、味に痺れる感覚が少ないという事ですよ。

この痺れる感覚というのは重要で、例えば大建中湯に入っている蜀椒もそうじゃないですか、こいつらの有する辛味とはあの痺れる感覚こそが重要であり、その生薬の温性を走らせたり、体表に持っていく作用があるのですよ。

この辛味があるからこそ、腎経から膀胱経や肺経につなぐことができ、体表まで熱が届くのですよ。。

逆に辛味を失ってしまった加工附子の方は強力な温性が残り、熱を加える事により多少の甘みが出て(乾姜か炮姜に変化するのと同じ原理)その温性が体表まで走らないのですよ。
しかし、例えば下腹部の冷えからくる下痢などにはその温性が留まるので有効だと私は考えます。
(以前、ブログに記載した酷い脾腎陽虚からくる下痢に使用した附子は加工附子であり、酷い下痢症状が、1包で止まった経験もある)

よって体表を暖めたり、四肢の関節部の冷えからくる痛みには炮附子の方が有効であり、下腹部や腰の冷えからくる痛みの場合は加工附子の方が有効なのです。
(使用する生薬量も重要だとは思いますが・・・・)

このような感じで、一生懸命に教えを説くが、、、

初老のメーカーさんは私が話すことを、まるでオカルト的な話を聞くような感じであった。。

えっ・・・・漢方屋に中医学理論の仮説でオカルト的な話になる!?

私からしたら
炮附子の方が身体を温める作用が強く、加工附子が痛みによく効くと有名な先生が言っていたよ。
この発言の方が非常に曖昧表現でオカルト的に聞こえるのであるが。。。。

最近はこのような展開になることが多いで
最近は漢方メーカーさんと漢方の話 をするのがたまらなく嫌な店主であった。。