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漢方薬で不快な症状のない生活に 漢方薬で不快な症状のない生活に

隙きがない

2017年03月09日

先日、寒痺により痛みのために歩行が困難になられた方が漢方薬の補充に来られた。

この方は合気道の師範をしているようで、70歳を超えているが気色や姿勢、筋肉、肌膚の状態が年齢より若く見える。

確か初めに来店されたのは1月の初めであった。

片足の膝に痛みを抱えおり、ひきずりながらの歩行で、気色は痛みのためか顔面部がやや青白で、舌象は舌質淡紅、舌尖や舌辺に特に異常な赤みはなし歯痕や胖や嫩もなし、滑も適度で津液の損傷も見られない、舌苔は舌根分にいくにつれてやや黄膩苔が増加している。
左膝周辺に水がたまりブヨブヨしている。皮膚状態は70歳とも思えないキメが細かく滑かな肌である。
脈は一息に4〜5で尺部に少し弱りを感じる。

年齢の割には著しい虚は見られないので、 年末、年始に酒やご馳走を食べすぎたかどうかの確認をするとビンゴ!で普段より酒を飲みすぎたらしい。

その方は早朝前から屋外で作業を行う仕事に従事しており、常に風寒の邪にさらされている状況である。

にゃるほど、飲み過ぎ食べ過ぎによる脾の虚に乗じてサバケずに停滞してい津液が、体内の特に下部である気血津液の流通阻害が起こりやすい膝関節に飲邪が溜まっているところに厳冬の時期の風寒邪が侵襲し、痺をおこしたのか。。

舌苔が黄色呈しており熱症状もありそうなので、慎重に患部の寒熱状況の確認を行うが、どう考えても寒痺である。

腎の弱りも考えられるし、温めた方が楽であるので杜仲や桑寄生、桂皮、細辛の入った独活寄生丸に患部の水の停滞が明らかに確認でき脾虚が乗じた痺れである事を考え防已黄耆湯を加え、痛みを早く緩和させるために経脈の攣急を抑える芍薬甘草湯を少量を加える。

そうすると5日後には痛みはかなり改善し10日後には引きずっていた歩行が普通に歩行できるようになる、その時点で少量の芍薬甘草湯は中止して様子を見ると15日後には膝部に停滞していた水を消失。。
防已黄耆湯は中止して、以前から抱えている正座をする時に痛む慢性的な症状を解消するために独活寄生丸のみを継続。

普段から合気道で身体を鍛錬していたせいなのか、速攻の効き目であった。

何度かこの方を問診しているが、何故かその後に私は非常に疲れる。。。

昨日もそうであったのであるが、合気道をしているせいなのか、常に気を張り詰めている感じがあり私が気色を伺ったりする時に隙きがない感じするのである。

言葉で説明しにくいのであるがその方の懐に入りにくい感じである。

そう先程も書きました隙きがない感じである。。。

中医学には衛気が流れが通常の人とは違うのかな?

しかし、私がそう感じているだけで、その方のご馳走や酒を食べすぎて弱った脾胃の虚に乗じて、風寒邪はしっかりその方の虚に乗じたできた隙から侵襲しているのである。
(もちろんこの方の年齢衰えからくる腎の虚のせいでもあるが・・・・)

合気道の師範クラスでも、外邪の侵襲は防ぎきれんのか・・・・

今度、この方が同じ合気道の友達も膝が痛いので連れてくるらしいが、その方の衛気も非常に張り詰めてそうなので弁証するのに非常に疲れそうな気がする。。。。