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漢方薬で不快な症状のない生活に 漢方薬で不快な症状のない生活に

偉大なる先輩からの知らせ

2017年03月15日

先日、以前にブログに記載したアトピー性皮膚炎に火神派の理論を使うべきか?の記事に対して尊敬する漢方家の先輩からアドバイスのコメントが入っていた。

この出来事は私にとっては身が震えるほどの喜びであり、漢方という道を歩み始めて2年弱ではあるがその中でも一番の喜びであったといっても過言ではない。

その喜びを例えるとすると、地元の小さなクラブでラップしているラッパーが全国規模で活動するメジャーシーンの大物ラッパーがアドバイスしてくれるぐらいである。
(よけいに分かりにくいか・・・・?)

少し長くなりますが、この事がどれぐらいの喜びかを自分で確認する意味をも込めてブログを記載していきます。

 私は以前、全国チェーンのドラッグストアで勤務していたのであるが、事情があり小さな極貧の薬屋を急遽、引き受けなければならなくなり、九州の全ての店舗を管理しなければならない身でありながら、何もかも放ったらかしにして大阪に戻ってきたのである。
(当然、いきなり、妻も子も放ったらかしに・・・)

そして、すぐさま極貧のさびれた薬屋で営業する事になったのであった。

そしてお店を営業しながら、務めていた会社とは色々あったもの、結局は退社する事になる。

ドラッグストア業界で長年働きながら、日々商いの腕を磨いてきたので漢方の『か』の字も知らない、知っている事と言えば、営業成績の上げ方や当時の商品の流れや売価、小売業界の動向、部下の管理技術、小売での陳列や接客技術、スペースの効率化等々である。
極貧の小さな個人の薬屋では多少の経営の向上には繋がったものの、長い目で見ればほとんど役に立たないのである。

残りの人生、この小さな薬屋で人生を全うするとしたら、自分がどうしたいのかという事を問いながら営業している中で、そもそもドラッグストア業界に入社した動機は、病に悩める人の為になりたいと思い入社したことを思い出した。

入社当時は、薬や健康食品に興味を持ち、日々勉強しながらお店に立っていました。
当然、入社したてであるが、勉強していた方だと思うので、推奨品をベテラン社員より販売数量を上回ってしまう。(ドラッグストア業界には推奨品という物があり販売員は販売しなければならない品目が定められている)
上司にチヤホヤされながら販売している内に、違和感を感じ始める。
推奨品を売るために例えば疲労や便秘、肝臓の調子が悪い、皮膚病など、どんな症候でも無理やりこじつけて販売する商品は同じ。。

その違和感をその当時の店長に伝えたが、納得のいく解答が得られない。
そして結局は、薬品や健康食品には興味がなくなり、会社全体の売上シェアの大きい化粧品に重きをおくようになり、幸か不幸かそのことが会社の風土に合っていた為に、営業成績を上げる技術に結びつき、トントン拍子に出世していったのであった。

そして上に記載したような流れになり、小さな薬屋を職とする事になり、再び入社した当時の動機と向かいあう事になった。
色々苦悩している内に出会ったのが、本州の最西の地の漢方薬局の店主のブログである。

何やら、訳のわからん漢字が並べてながら小難しい事を書いており、全然理解できないのであるが、サラリーマン時代に培った胡散臭いモノと本物を見極める力が役に立ち、何やら本物であるような気がしてならないのである。

それが『漢方』と『中医学』である。

そして色々勉強している内に、このブログの本題であるコメントくださった方のブログにたどり着いたのあった。

今からでも中医学も漢方も多少、勉強すれば、なんとか飯を食っていける程度になるであろうと思っていたのが間違いであった。
勉強すればするほど、この学問の難しさが痛い程身にしみて、全然先が見えないのである。
そして、コメントを下さった方に対してもであるが勉強すれするほど先人達の力量がわかるに連れて、自分との距離の遠さが認識できてくるのである。

そして一時期は絶望する事になるのである。

特にコメントを下さった方のお店は当店とは比較的近い距離にあり、こんなに血の滲むような努力をしている凄腕の漢方家がいらっしゃるのであれば、私が漢方や中医学を勉強する必要はないではないかと。。。。

絶望の中、酒に溺れる毎日が続きました。。。⇒半分は言い過ぎ・・・
しかし、店はキチンと営業し、中医学や漢方は少しずつではあるが日々勉強し続けたのである。
(基本、極貧経営ですので定休日はないし、営業時間は長い中、お客様はあまり来ないので時間が有り余っているのもありますが・・・・)

そのようにして、少ないながら来てくれるお客様の話を聞いている内に、世の中には病を抱える人で溢れている事に気づくのであった。
現在の標準医療である西洋医学でも治らない病が結構あるのである。
そして、少しばかり得た中医学の知識で弁証してみると時間が結構かかるのである。
おまけに弁証して論治の結果、処方を出したら出したでその後にそのお客様の事が頭で一杯になり、書籍をめくり確認しては思考するの繰り返しになり、1人の病める人に対しての時間が極端に割かれるのである。

そのような事をしてお店で過ごしてくる内に絶望感は取れてきたのであった。
なんや、、どんな凄腕の漢方家であっても、1日の所有する時間は私の同じであるので、1人で抱えられる方の人数は沢山は無理なんや。。。
(一瞬の望診のみで病める方を弁証論治を出来る方がいれば、話は別であるが・・・もうしかしたらそのような方も現れるかもしれない。。。古籍にはそのような事も書かれていたような?)

まだまだ、私も漢方で飯を食っていける可能性もあるのではないかと復活したのであった。
(現在は貧乏人には、漢方治療は厳しいのではないのかという新しい悩みはありますが・・・)

この方のブログで以前に記載されておりましたが、キチンと中医学的に病める方を弁証して治癒できるようになるには10年はかかると私も認識しております。
確か、張瓏英先生の書籍に中医学の最低限の基礎知識をマスターするのに6年はかかると記載されていた。
という事は臨床を重ねて経験を積んでいき、一人前の治療家になりにはやはり10年かかるであろう。
という事は私には後7年強かかるのである。
(お店が潰れなけ良いが・・・・・ここは根比べですな・・・)

そして10年経った後に、漢方で飯を食える存在になったら、この方に挨拶をしに行こうと決めていたのである。

何故かというと、もし私が病の方の治療で能力の無さから来る弁証のミスによる壊病を起こしてしまい、その方の漢方薬局に私が見ている病の方が行く可能性があるからだ、その時は迷惑にかける事になるからである。

あと7年後ぐらいであるが、そのように自分の中で挨拶に行こうと思っていた人から、いきなり向こうからアドバイスを頂ける事がどれほどの喜びであるか。。。


これぐらい書けば、昨日の喜びが納まり、心の臓を瀉すことが出来て気持ちが落ち着くのである。
そう中医学的には軽い喜びは気が緩み、気血津液の流通は滑らかになるが、急激に大きく喜ぶ事は心気心陽を損傷し病機を形成してしまうからである。。。

とりあえず、スッキリしたので遅くなった昼食を食って勉強しよ!!

それにして・・・お礼のメールちゃんと届いたかな・・・?

届かん時は届かんのが、私の宿命なんでしょう。。。無理に流れに逆らわんのが健康の秘訣やと素問に書かれていることやし。。。