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腎陰虚が呈する夜間の老人性頻尿についての考察

2018年03月06日

腎陰虚は腎精虚を伴う事が多い。

そして長い間、症状を続けば続くほど腎精は虧損される。

膀胱の開闔(開け閉め)を主るのは腎気であり。腎気は腎精が変化した来であるので、腎精が居すれば当然、腎気は虚し(衰える)、夜間の頻用が発生する事になる。

大まかに考えれば腎の気陰両虚と考えれば、コンパクトにわかりやすいかも? 

膀胱の開闔失調は当然な事に、陽の部分では気の統摂作用不足でも起こるし、陰の部分では筋膜の弱りからくる尿もれも忘れてはならない。

陰の部分の筋膜の弱りかえあくる、尿もれや頻尿に関しては黄耆建中湯が適用となる病態も存在するであろう。

ちなみにこの場合の陰の場合は、血である陰血を指し、また腎精不足からくる陰血不足の場合は黄耆建中湯のみで力不足かもしれない。

そして、特に高齢者が冬場に尿の悩みを訴えるのは、上記のような様々な形の陰陽失調が起こっている上に、外邪(外的要因)である、風寒邪が太陽膀胱経に侵襲する事を忘れてはならない。

普段は腎陰虚であるが、この季節には一時的な陰陽両虚も発生するであろう。もちろん腎陰不足による肝陽上亢が起こっていない時や肺陰に有余がある場合、少量の散寒約も使える。

しかし厄介なのは、尿もれや頻尿は人間の尊厳に係るので、心火や肝の疏泄作用が関わっている事が病理をよりややこしくさせるのかもしれない。

・・・というような事を昼食を食べながら屁理屈をこねるのであった。。。