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漢方薬で不快な症状のない生活に 漢方薬で不快な症状のない生活に

コロナワクチン接種後の慢性上咽頭炎と微熱と指関節の痛みの症状に漢方薬が効果的であった症例

2022年12月09日

コロナワクチン接種後の慢性上咽頭炎による鼻や喉の乾燥感&痛みと微熱と指関節の痛みの症状に漢方薬が効果的であった症例

2021年の夏にモデルナやファイザーのワクチン接種後に、長期副反応が出て不調を訴える方のご相談があります。私のような小さいお店でもそのようなご相談を受ける機会が多いことから、ワクチン接種後に悩まれている方は全国にはたくさんいると思われます。

今回はワクチン接種後に慢性上咽頭炎からくる上咽頭周辺の不快な症状と、微熱や指関節の痛みでお悩みの方が漢方薬によって症状が改善した症例を書いていきたいと思います。

コロナワクチン接種後に起こった症状

  • 呼吸困難
  • 鼻奥・のどの乾燥感と痛み
  • ねばっとした痰がへばりつく
  • 微熱が続いている
  • 指関節の痛みとこわばり

2021年に夏にコロナワクチン接種後に、以上のような症状が出てきたとの事でした。

Bスポット療法(EAT)を受けるも症状が残る

ご自身で調べて、慢性上咽頭炎ではないかと思いBスポット療法を受ける事ができる耳鼻科を受診したところ上咽頭に炎症がみられたので、Bスポット療法を毎週継続的に受けると、息苦しさの症状がほぼなくなりましたが鼻奥・のどの乾燥感と痛みは残りました。

漢方薬を1ヵ月服用するも症状が変わらず

他所で漢方相談をされて竹葉石膏湯を1ヵ月内服するも、特に症状の改善をみられなかったとの事です。

当店にご相談される

問診をしてみると鼻奥とのどの乾燥感・痛みの訴えが強く、夕方〜夜になるとヒリヒリと痛みが増してつらいとの事で、胃腸に弱りはなく食欲はあり便秘傾向との事でした。

舌は赤みが強くもなく乾燥感もみられず・舌は淡くなく歯型や舌苔が多く付着している事もなく、健康的な舌でした。強いて言えばやや舌苔が少なめかな?というぐらいです。

微熱や指関節の痛みとこわばりもありましたが、とにかく上咽頭周辺の乾燥感と痛みがつらいとの事でしたらので、まずはそこに焦点を絞ってみます。上咽頭周辺の炎症が鎮まる事により、微熱と指関節の痛みも緩和する可能性もありますので。

特に水分を多く求めるような渇き感はないですが、漢方薬は以前に飲まれていた竹葉石膏湯で間違いないと思いましたので、お客様にご説明して竹葉石膏を再度飲んでもらう事にしました。

鼻の奥・のどの乾燥症状と痛みが緩和

竹葉石膏湯を飲む事1ヵ月。

前回の1ヵ月では乾燥感が改善しませんでしたが、少しづつ乾燥感が改善してきました。

しかしまだ乾燥感と痛みが残っているので、引き続き竹葉石膏湯を飲んでもらう事にしました。

のどの痛みは残り微熱と指の痛みは変わらず

さらに竹葉石膏湯を1ヵ月継続して飲んでもらうと乾燥感がほぼなくなりましたが、上咽頭の痛みは軽減したものの、まだ残っており微熱と指の痛みは改善しませんでしたので、もっと身体の体液をめぐらせる事ができる防風通聖散に変更してみる事にしました。

防風通聖散だけですと麻黄や石膏の量が少なく感じましたので、麻杏甘石湯を少し足す事にしました。

のどの痛みは取れたが微熱と指の痛みは改善せず

防風通聖散合麻杏甘石湯に変更してもらい2週間。

残っていたのどの痛みと不快感が取れましたが、微熱と指の痛みが変わらずとの事でした。

病院で血液検査をすると自己免疫抗体の数値が高めのままであるという事も考えて、防風通聖散はそのままにして麻杏甘石湯を加えるのは止めて、地竜を加えてみる事にしました。

微熱は下がり指の痛みもとれる

防風通聖散加地竜に変更して3週間。

今まで改善しなかった微熱が下がり、指の痛みやこわばりも少し症状が残るものの改善しました。

念の為にあと2週間は継続して欲しかったのですが、お客様が「ありがとうございます。もう大丈夫です」との事でしたので、そのまま漢方薬は卒業になりました。

ワクチン接種後やコロナ感染後の上咽頭の炎症により引き起こす頭や身体の痛みについて

ワクチン接種後やコロナ感染後に頭痛や手足の痛み・腰の痛み・お腹の痛みなどの症状のご相談受ける事があります。

上咽頭の炎症が原因でそれらの痛みをおこしている場合は、Bスポット療法を続けていくとそれらの症状が少しでも軽減する場合があります。

逆にBスポット療法を継続してもまったく軽減しない場合は、痛みは上咽頭の炎症と関係ない事が考えられます。

今回の症例も場合もそうですが上咽頭の炎症が軽減していっているのに、痛みや微熱はまったく軽減していませんでした。

この場合は漢方治療をおこなう場合も、上咽頭の炎症を切り離して考える必要があります。

しかしBスポット療法で上咽頭周辺以外の他の部位痛みが軽減する場合は、上咽頭からどんなに離れた部位の痛みでも、まずは上咽頭に薬力を集中して漢方治療を起こってみるのが最良の選択だと私は考えています。