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五磨飲子

2017年05月31日

五磨飲子《医方考》

《構成生薬》
木香・沈香・檳榔子・枳実・烏薬 各等分
白酒で服用

《効功》解鬱、降気
《主治》暴怒暴死、気厥者、七情変動、気逆喘逆、上気喘急、胸腹脹満、突然大怒而至気厥者

上記の五種の理気薬をしっかり風味が出るようにすり潰して混ぜ合わせて、白酒で服用する。

飲子という意味は確か定期的に飲むのではなく、症候がある時だけ、飲むような感じやったけな?

磨という意味は《現代中国語辞典 光生館》
①こする、とぐ、みがく
②すれる、すれ合う
③苦しむ、難儀する
④遅らせる、[時間を]つぶす
⑤摩擦する、なくなる

五磨飲子の磨という意味は5つの生薬をこすり合わせて作成して服用するような意味かな?

もしくは気を摩擦させるような雰囲気かな?⇒多分これは違う

各等分とあるが、その方の気滞部位によって配分を変えても良いし、気滞の度合により生薬量も選定できる。

ただし、かなり偏った方剤である事は確かである。

かなり頑固者の偏屈じじいみたいなヤツや。。扱い方しだいでは逆に噛まれそう。。。

そのままでは、使える局面がかなり限られてくる。

酒で服用する事により、気血ともに動かす事になる。

しかし、胃の気を護ったり、補充したりする生薬が入って無いことから、当然、こいつのみでだらだら飲み続けていると気を損耗してしまう。

だから方剤名に飲子をつけてるんやな。。。

主治に暴怒暴死とあるように、緊急な状況ではその効果を発揮して多くの命を救ってきたと思う。

例えば、ジャイアンみたい暴君が、とても信頼していた部下がいきなり謀反を起こし、敵国に寝返り領土ごと持って行かれた時など、突発的な肝気鬱結⇒肝気暴騰により、耳が聞こえなくなったり、喘証になり床に臥する事もできなくなった時などは活躍したはずだ。
当然に脈はめっちゃ弦脈を示し、治療する者は脈診の時に『めっちゃ硬いやん』と思ったであろう。

例えば、とてつもない恐怖に襲われた人が、失禁ではなく。
全く尿が出なく、どんどん足がむくみ、下腹部が張って張って仕方な時に、利水薬を乗んでも全く効果がない時など。。。

他の湯薬を飲む時に少しの気滞ある人などに、微量飲ませるなど。
散剤や丸剤にしておけば結構、重宝しそうである。 

そのような使い方であれば職人気質な頑固オヤジではなく、マイルドオヤジに変化して地域に貢献できる機会が増えるのである。
めでたしめでたし・・・

思いついたままに、気ままにブログを更新してんと勉強しよっ!!