四物湯は血をなめらかにする剤である
2018年03月28日
いやー!日本漢方も面白いですねー・・・
今日も浅田宗伯爺の言葉に、 「なるほど」と店内で1人であいづちをうっております。
今日も勿誤薬室方函口訣の四物湯の項から
「此の方は局方の主治にて薬品を勘考するに、血道を滑らかにする手段なり。夫れ 故血虚は勿論、瘀血血塊の類、臍腹に滞積して種々の害を為すものに用いれば、譬えれば戸障子の開闔にキシム者に、上下の溝へ油をぬる如く、活血して通利をつけるなり。
一概に血虚を補う者となすは非なり。・・・・」
うるおいをつけて動きを良くする例えを使用している例えは絶妙ですね。
油はあくまでも戸を動かすきっかけであり、戸そのものを修理して動かすわけではないのです。
四物湯は薬物であり、人間の肉体の傷ついた部位を補うわけではなく、あくまでも四物湯を摂取する事により、まさに油のような役目でそこに栄養する物質を送りこんでくれます。
あくまでも薬物は治癒をうながすきっかけであり、体を補修してくれるのは日々の食物であると宗伯爺は
油の例えを使って教えてくれるような気もします。
この方はまるで詩人ですね。
大阪の浪速区にあるミズホ薬店の店主。
お店にひきこもって漢方の勉強をしたり、漢方相談をしながら暮らしています。