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漢方薬で不快な症状のない生活に 漢方薬で不快な症状のない生活に

慢性上咽頭炎の漢方治療を通して西洋医学所見の大切さを学ぶ

2024年08月16日

上咽頭が原病巣となって腎臓や皮膚・大腸などの別の臓器で病気を起こる事は現在では認知度があがり、頭痛・不安障害・不眠症・慢性疲労症候群・起立性調整障害・新型コロナ後遺症・ワクチン後遺症・耳鳴り・めまい・後鼻漏・鼻づまり・肩こり・首こり・咳ぜんそく・のどの違和感・痰・胃の不快感・IgA腎症・ネフローゼ症候群・過敏性腸症候群・潰瘍性大腸炎・関節炎・手足のしびれ・むずむず脚症候群・掌蹠膿疱症・アトピー皮膚炎・乾癬などでお悩みの方が「上咽頭炎が原因かも?」と考えて多くの方がBスポット療法(EAT)を受けられています。

慢性上咽頭炎のBスポット治療(EAT)で有名な宮城県の堀田クリニックの堀田修先生はIgA腎症やアトピー性皮膚炎・掌蹠膿疱症・ネフローゼ症候群・潰瘍性大腸炎・コロナ後遺症の原因を上咽頭の慢性的な炎症が原病巣であると考えて、Bスポット療法(EAT)でそれらの病気を治されています。

堀田先生は元来は内科医で特に腎臓病をみておられていたようで、難病であるIgA腎症の患者をみていると、多くの方に扁桃に膿栓ができている事にお気づきになられたようです。

そこで腎臓とはまったく離れた場所ではありますが、扁桃の炎症が原因と考えて扁桃をとりさり、戦闘態勢にある免疫システムを1回リセットするためにステロイド剤を大量に与える事で、透析になるかもしれないという不安にいただかれているIgA腎症の方を治していかれました。(その治療法を「扁桃パルス療法」と呼び堀田修先生が1988年に開発されました。)

しかし「扁桃パルス療法」でも治らない患者様がおられたようで、その原因を臨床を通して考える中で扁桃の炎症ではなくて、上咽頭の炎症が原因になっている事を発見され、Bスポット療法(EAT)で上咽頭の慢性炎症を治すことで、扁桃パルス療法で治らない一部のIgA腎症でお悩みの患者様を治されています。

漢方の古典である『黄帝内経・素問』の陰陽応象対論には「病を治するには必ずその本を求む」とあり、『黄帝内経・素問』の咳論には「五臓六腑みなよく人をして咳せしむ、ひとり肺のみにあらざるなり」ともあります。

このように咳がおこる原因は肺だけではなく、他の臓腑の不調でもおこるので、きちんと原因を治療してあげなければ治癒させる事はできないという事を古人は戒めています。
これは咳だけではなく他も病気を治療する時は常に頭においておかなければなりません。

堀田先生は漢方医ではありませんが、まったくこの精神で臨床にむかい病の本を見つけられました。(本当にすばらしいです!)

上咽頭炎が病巣になってアトピー性皮膚炎や掌蹠膿疱症・潰瘍性大腸炎になっている方が、漢方相談にこられた場合に病の本を考えて治療するといっても、はたして上咽頭を治療する人がどれだけいるでしょうか?

ほとんどいないと思います。

しかし上咽頭が病巣になってこれらの病気が引き起こされ、また上咽頭の炎症を治せばこれらの病気も治るという可能性があるという認識があれば、上咽頭の炎症所見がある方はまずは上咽頭を治療してみようと思えます。

私たち漢方治療をおこなう者も、漢方は漢方の考え方があるのだと狭い考え方にならずに、現代の西洋医学の病態や知識を常にアップデートしながら、お悩みの方の病を改善するようにしていかなけばなりません。

漢方や中医学の生理学だけで治すのには限界がありますので…

参考文献『病気が治る鼻うがい健康法』